最近コマーシャルやドラッグストアなどで【トクホ】(特定保健用食品)マークや【機能性表示食品】マークがついた食品をよく見かけるようになりましたね。
これらは何でしょうか。どういった違いがあるのでしょうか。健康維持に役立つため、知っておきましょう。
●筆者
・
運営者の金田一中年です。老人介護施設の施設長を2か所、5年務めて引退。そんな私もいつの間にか中高年。身体が痛い、シワに白髪に薄毛。体質改善のために飲み始めた青汁にハマり、青汁アドバイザーに。
国が認めた保健機能食品は3種類
国が効果を認めた健康食品、つまり機能性※が表示できる食品には、「トクホ(特定保健用食品)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3種類があります。
※「機能性」は「人の体へ与える効果」のように思っていただければよいです。
下図の「保険機能食品」の部分です。
トクホ(特定保健用食品)とは
トクホ(特定保健用食品)
「健康食品」の、有効性・安全性を国(消費者庁)が審査し、認可を出したものです。上記のマークがついています。
特定保健用食品は、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品です。
サッポロHP より引用
- トクホ(特定保健用食品)は、健康に役立つ成分を含む食品です
- 効果が科学的に認められ、「体脂肪を減らすのを助ける」などの表示ができます
- 効果・安全性について、国(消費者庁)が個別に審査を行います
- 有効であることの証明のため、研究雑誌に掲載が必要です
- トクホのマーク、機能について表示できます
その変わり、トクホを取得するには、莫大な時間と費用がかかります。2009年の調査では、トクホの申請から認可まで2年かかるものが多く、5年以上かかったケースもあります。
またヒト試験では2,000万円~数億円の費用がかかる場合があります。その分、商品の価格がそれなりに高くなります。
栄養機能食品とは
必要な栄養素(ビタミンなど)が不足している場合、補給をするために使用する食品のことです。
ビタミンなどの作用にはすでに科学的根拠があるため、それらの栄養を一定の量を含めば、届け出がなくても機能性を表示できます。
ただし、表現については国が定めたものになります。※例「カルシウムは歯や骨の形成に必要な栄養素です」
機能性表示食品とは
機能性表示食品とは何
健康食品の機能を明示することで選択肢を増やし、消費者がさまざまな食品を選べるように増やされた仕組みです。
上記のマークがついています。国(消費者庁)の審査はなく、メーカーが論文などの引用により科学的に根拠を示したものをいいます
機能性表示食品は、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品。安全性及び機能性の根拠の情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。
サッポロHP より引用
機能性表示食品の特徴
国(消費者庁)の審査はなく、メーカー独自で審査して、論文などの引用により科学的に根拠を示したものです。そのため取得のための期間が短く、費用もトクホほどはかかりません。
費用は数100万円~1,000万円程度、数ヵ月で取得できます。
- メーカーの責任で、機能性を表示した健康食品です
- トクホと異なり、消費者庁の審査はありません
- メーカー独自に科学的根拠を消費者庁に提出します。
機能性表示食品の制度がつくられたわけ
これまではトクホと栄養機能食品しかありませんでした。しかし、トクホの取得には膨大な時間と費用がかかります。
そこで、機能性表示食品の選択肢を増やし、トクホより少ない負担で機能を表示できるようにしました。それにより、消費者がさまざまな健康食品を選べるようにしたのです。
機能性表示食品の特色
- 機能性表示食品は「お腹の調子を整える」「脂肪分の吸収をおだやかにする」など、特定の目的が期待でき、健康を維持できる機能を表示できます。
- 安全性、科学的根拠に基づいた機能は、メーカーの責任で表示されます。
- 病気をしていない人(未成年者、授乳婦を除く)が対象です
- 生鮮食品を含むすべての食品が対象となります
- 安全性・機能性の根拠、その他情報収集体制などが販売前に消費者庁長官に届けられます
- トクホと異なり、国は安全性と機能性の審査を行いません
- トクホと異なり、情報は消費者庁のサイトで公開されます
機能性表示食品の取得に要する期間や費用はトクホに比べると企業の負担が軽く、数ヶ月、数100万円~1,000万円程度で取得することができます。その分、商品を安く提供できるでしょう。
トクホ(特定保健用食品)と機能性表示食品の違い
トクホ、機能性表示食品の大きな違いは消費者庁の審査があるか
「トクホ」は国(消費者庁)の審査があります。そのため、審査のない機能性表示食品より取得が難しくなっています。審査を通らないと「トクホ」とうたうことができません。
「トクホ」は最終的には国がヒトで試験を行いますが、「機能性表示食品」は科学的論文だけでもよいため、より取得しやすくなっています。
トクホと機能性表示食品の違い(一覧表)
トクホ(特定保健用食品) | 機能性表示食品 | |
マーク | ||
見た目 | 商品にトクホのマークがついています。 「特定保健用食品」と表示されています。 | マークはありません。 「機能性表示食品」と表示されています。 |
審査 | 国(消費者庁)の審査があり、消費者庁長官が許可を出します。 | 国の審査はなく、メーカーの責任で情報を消費者庁に届出します。 |
有効性、機能性 安全性の評価 | 消費者庁がヒトでの試験を実施し、科学的な根拠を示します。 | メーカーによるヒトでの試験、または文献・論文から科学的な根拠を示します。 消費者庁の審査はありません。 |
コスト | トクホを取得するためには莫大なコストがかかります。 | 機能性表示食品は安いコストで取得できます。 費用は数100万円~1,000万円程度です |
期間 | トクホを取得するためには長期間かかります。 2年~5年程度が普通です。(2009年データ) | 比較的短期間で取得できます。期間は数ヶ月程度で、企業の負担が減らされています。 |
トクホの例
青汁や野菜ジュースでいえば、「サンスター・緑でサラナ」という商品があります。
トクホ飲料として「3週間でコレステロールを下げる」と国に認められています。
悪玉コレステロールが高い人などにおすすめです。
コレステロールを3週間で下げる
\トクホ(特定保健用食品)/
機能性表示食品の例
また、青汁では「ケールを超えるスーパー青汁【美長命青汁】」という商品があります。
「血糖値を抑える」効果があるとして機能性表示食品の認可をとっています。
高血糖や糖尿気味の人におすすめです。
食後血糖値の上昇を抑える
\ 機能性表示食品 /
まとめ 【トクホ 特定保健用食品】と【機能性表示食品】の違い
ざっくりとした説明ですが、なんとなくお分かりになったでしょうか。
トクホが先輩、機能性表示食品が後輩で、トクホよりも機能性表示食品のほうが企業の負担が少なくすむ、といったところです。
トクホは国(消費者庁)、機能性表示食品はメーカー側が審査しますが、どちらが信頼できるなどの差はないと考えられます。機能性表示食品は負担が少ないため、より安く商品を提供できるものと考えられます。
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